小田急小田原線東北沢~下北沢間にある踏切。幅も広く、クルマも人通りもかなり多い踏切である(取材時は時間帯の関係で閑散としている)。
この踏切の特徴は踏切内に三叉路があること。メインの道路(茶沢通り)方向を向いたのがこの写真で…、
首を左に向けると、下北沢一番街へ続く道が分岐している。
路面ペイントはメインの茶沢通りへ向けられており、踏切内でカーブを描いている。緑色の部分は歩道である。
渡り切って、一番街のアーチの下より。遮断機の部分がデルタ地帯になった状態である。
この踏切のある区間は小田急でも最も本数の多い区間に当たり、ラッシュ時はおろか日中にも開かずの踏切状態になることがあるため、現在立体化事業が進められている。
この立体化事業は高架化ではなく地下化で、もうまもなく(3月23日より)地下に切り替えられる。線路沿いには工事用車両の搬入口が続いている。
茶沢通り側より。これだけ幅広い踏切にも関わらず警報機もシンプルである。立体交差化予定がなかったら全方向灯器が付いていたかもしれない。
一番街の道路は一方通行なので、この方向へクルマが進むことはあり得ない。しかし日中は人通りが多いので、このあたりもごちゃごちゃして通りづらくなる。
結構な遮断長のわりに関節式の遮断棹にはなっておらず、降りたときにかなり撓っている。線路とは完全に平行になっていないのが面白い。
踏切から新宿方面を望む。地下のトンネルは開削工法で施工されており、この線路の下にトンネルが掘られている。そのため線路にもバラストが撤去され、道床が仮設で補強されている。
奥に見える駅が東北沢駅。この駅も地下化される。かつては新幹線型の通過線を持つ追い越し可能駅だったが、工事の為暫定的に島式ホームになっている。
こちらは小田原方面。奥の駅が下北沢駅。特急以外が停車するので、利用客も多く、この踏切付近も繁華街になっている。
東北沢~下北沢間はこの通り駅間が短いが、その駅間に踏切が5か所存在し、そのどれもが開かずの踏切になっている(かなり昔は6か所あった)。
この踏切付近にかかわらず、立体交差化となる沿線では多くの看板が掲げてある。
この区間の地下化は、開削工法の緩行線の下にシールド工法の急行線が来ることになり、これによって代々木上原~和泉多摩川間は複々線化が完了する。ただし3月23日の切り替え時には急行線のみを使用し、しばらく暫定複線状態にして運転される。
そんなわけで間もなくこの踏切も役目を終える。写真はJR線に直通する特急「あさぎり1号」。