北近畿タンゴ鉄道の野田川~岩滝口間にある踏切。一見普通の踏切であるが、その向こうにも違和感のある「何か」が見えている。
反対側から見てみた。警報機がダブっているのかと思ったが、手前左の警報機のボロさが半端ない。
地面の状態を見るとわかるが、手前に線路があったが廃線になったため、このような風景ができたものである。
北近畿タンゴ鉄道がかつて国鉄宮津線だった時代、丹後山田駅(現:野田川駅)には「加悦鉄道」という私鉄が接続していた。その加悦鉄道が貨物輸送をしていた時代、この踏切の場所には貨物専用線(当場所より北東にあった、日本冶金工業大江山製造所への専用線)があり、国鉄宮津線と並走していたのである。
加悦鉄道の廃止は1985年で、貨物線も同年に廃止されている。それから今まで、レールは撤去されて遊歩道(サイクリングロード)になっているものの、踏切警報機が残っているのである。
列車が来なくなって30年近くになるわけだが、警報機は錆びた状態のまま放置されている。
なお、廃止側の警報灯に付いている一灯灯器は、踏切動作確認灯であろう。
こちらもボロボロである。看板には「使用中止」と書かれていたのだろうが、それすらもボロボロになっている。
踏切のすぐ横で撮影したタンゴエクスプローラー号。今は臨時のみになってしまい、あまり見られなくなってしまった。
※ 当記事の写真は2008年に撮影したものです。