地元の方ならまだしも、これだけの写真でどこの路線かわかる方は凄い。
反対側の写真。この写真ならばいくつかヒントが提示されている。
まず架線の形からして、一般の鉄道線とは違うことがわかるだろう。
正解は、熊本市電のわずかな専用軌道区間にある踏切である。熊本市電は全線12kmの営業キロのうち、ここ上熊本線の洗馬橋~新町間0.2kmのみが専用軌道となっており、そこに踏切が2か所ある。
踏切より洗馬橋(辛島町)方面を望む。奥の洗馬橋電停より先は併用軌道になっていることがわかる。そして電停手前に「新町1号踏切」が見える。
こちらは新町(上熊本)方面。すぐ近くにあるのが新町電停。右カーブの先は上熊本まで併用軌道になる。どちらを向いても木製架線柱が続く。
踏切道部分は石畳になっている。これは新町1号踏切も同様である。
ただし、直線区間にある1号踏切と違って、こちらの2号踏切はカーブ内にあるので、石畳が広めに作られている。設計上、複線形状で作るしかなかったのだろう。
遮断機のヒラヒラが三角旗なのは九州の私鉄でよく見られるが、取付間隔は多分一番短い。
上熊本線を走るのはB系統となっている。専用軌道といえどカーブが介在しているので、スピードはあまり出さない。