箱根駅伝でも有名な国道1号線東海道の箱根越え途中にある、箱根登山鉄道の踏切である。
右上に見えているのが紹介する踏切で、写真左の青看板奥にある、半円形でトンネルが並んでいるように見える場所が箱根湯本駅である。
この踏切は見ての通り歩行者用で、手前もこの先も急坂というより階段のため、自動車はおろか自転車も渡れない。
箱根湯本方面を望む。崖沿いに線路が引かれているので見通しは悪い。この踏切も比較的最近に第一種化されたものと見え、カーブミラーも残っている。
こちらは小田原方面。レールが3本あるのはここが三線軌条だからで、狭軌の小田急電車と標準軌の箱根登山電車の両方が通過するためである。
渡った後の階段途中から見た踏切。
踏切名の「中学校」はこの階段を上った場所に"あった"湯本中学校のことで、現在は校舎やグラウンドも残っているが、校舎には箱根町社会福祉協議会が入っている。湯本中学校は2008年に廃校になったようだ。かつてはこの踏切も通学路だったのかもしれない。
いかにも立てる場所に苦労したことがわかる警報機がある。
この警報機、大きさからしても結構低く抑えられており、さながら屋上遊園地の子供用豆汽車に置かれている踏切のように見える。
石垣に直接取り付けるためのアタッチメントもしっかり作られている。ちゃんと配線も上手く処理されており、限られたスペースを活用しているのが素晴らしい。
警報機だけでなく遮断機も設置に一癖ある場所だったであろう。見通しが悪いので、歩行者用と言えど遮断機はあった方が正解だと思う。
踏切の向こうは国道1号と早川を挟んで、箱根湯本の町並みがある。郷土資料館や町役場もあのエリアにある。
ぬっとした感じで上り列車が現れる。この区間は三線軌条であるが、基本的に小田急車両がほとんどを占める。登山電車が来るのは車庫への回送の時だけだ。